大阪ガスネットワークとは？役割と都市ガス供給エリアを解説

大阪ガスネットワーク株式会社は、2021年4月に設立した新しい会社です。

大阪ガスは都市ガスの会社として知られますが、大阪ガスネットワークは聞き慣れない方が多いかもしれません。大阪ガスと名称が似ていますが、別の会社です。

このページでは、大阪ガスネットワークについて解説しています。

大阪ガスネットワークとは？

大阪ガスネットワーク株式会社は、Daigasグループ（大阪ガスグループ）の企業。

2021年4月に設立され、1年後の2022年4月1日に大阪ガスからガス導管事業を承継し、事業を開始しました。本社は大阪市中央区、資本金は60億円。

大阪ガスネットワークは、ガス導管事業を行っている企業です。

それまで大阪ガスが行っていた都市ガスの導管事業を引き継ぐ形で発足しました。大阪ガスから分離した別々の会社であることがポイントです。

大阪ガスネットワークの主な事業内容

1. ガス導管の建設・保守・運営
2. ガス導管を通じたガスの輸送
3. ガスメーターの設置・検針
4. ガス漏れ等の緊急保安対応
5. ガスの点検

大阪ガスネットワーク組織図

大阪ガスと大阪ガスネットワークは違う

「大阪ガス」と「大阪ガスネットワーク」は別の会社です。

大阪ガスネットワークは、大阪ガスの100％子会社。つまり「大阪ガスが親会社」「大阪ガスネットワークが子会社」です。

元々は、ガス管の整備や保守管理なども大阪ガスが一手に行っていましたが、導管部門が分離されて、大阪ガスネットワークが誕生したのです。

大阪ガスから分離した理由

大阪ガスと大阪ガスネットワークに分社された理由には、都市ガス小売事業の自由化が影響しています。

都市ガスの小売事業は長い間、「独占供給」が認められていました。例えば大阪市で都市ガスを利用するのであれば、消費者は大阪ガスと契約するしか選択肢がありませんでした。

大阪ガスが導管事業と小売事業の両方を行う場合、自社の小売事業が有利になるような仕組みになりかねません。

公平性を保つために、小売事業と導管事業を分けることが好ましいとされ、導管事業が大阪ガスネットワークに委ねられたのです。

大阪ガスネットワーク以外の大手導管事業者は？

大阪ガスは、日本国内の都市ガス事業者の中で二番目の事業規模を持つ大手企業です。

日本の一般ガス導管事業者の事業規模は、大きい順から次のようになります。

1. 東京ガスネットワーク
2. 大阪ガスネットワーク
3. 東邦ガスネットワーク
4. 西部ガス

一方で業界四位の西部ガスは、現在まで導管事業を分離はしていません。

大阪ガスネットワークの供給エリア

大阪ガスネットワークは、大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県・岡山県を供給エリアとしています。

供給エリアとは、つまり都市ガス導管を整備した区域です。

具体的な供給エリアを確認したい方は、各自治体のページをご覧ください。

大阪ガスネットワークエリアの都市ガス申し込み

都市ガスの小売事業は、2017年4月に自由化されました。

大阪ガスネットワークエリアにお住まいの都市ガス利用者は、参入している小売事業者の中から契約を結ぶ会社を選ぶことができます。

大阪ガスも小売事業者の一つですが、自由化されたことで他の都市ガス会社を選択できるようになっています。

大阪ガスネットワーク管内の都市ガス小売事業者

2025年1月更新

大阪ガスネットワークエリアに引越しする方・開栓申し込み

これから大阪ガスネットワークエリアの都市ガス物件に引越しする方は、参入している小売事業者の中から選んで契約できます。

ただし新都市ガス会社によっては、開栓予約を受け付けていないこともあります。また新都市ガス会社で開栓するには、日程に余裕がなければなりません。

急ぎで都市ガスを利用開始したい方は、大阪ガスで開栓してから乗り換えを検討しましょう。⇒大阪ガス・使用開始申し込み

以下は、このページから開栓手続きができる新都市ガス会社です。

大阪ガスネットワークエリアの都市ガスを解約・閉栓手続き

大阪ガスネットワークエリアから引越しなどでガスを使用しなくなる場合には、解約手続きが必要です。

できる限り日程に余裕を持って解約の連絡をしましょう。

大阪ガスから新都市ガス会社に変更している方が解約する場合は、大阪ガスではなく契約を結んでいる新都市ガス会社に連絡が必要です。

大阪ガスネットワークへの問い合わせ

大阪ガスネットワークへの問い合わせは、こちらからご連絡ください。

• プロパンガスから都市ガスへの切り替え
• 都市ガスに関するトラブルが発生したとき
• 道路上の埋設管工事などに関する照会・調査
• お客様の敷地内での工事依頼・問い合わせ
• ガスメーターの取り換え
• ガス管の増設や移設・切断の申し込み
• 定期点検の日時変更など

大阪ガスネットワーク・緊急時の連絡先電話番号

ガス漏れや地震・火災など、都市ガスに関するトラブルが起こった際、対応するのは大阪ガスネットワークです。

• ガス臭い（ガス漏れ）
• ガス警報器が作動した
• ガスが出ない
• 地震や火災など災害の発生

大阪ガスネットワークの供給エリア内で、都市ガスの事故や災害などが起こった際には、同社に通報しましょう。

大阪ガスネットワークは、365日・24時間体制で緊急出動の体制を整えています。

新都市ガス会社に変更しているお宅でガス事故が起きたら？

緊急時の対応を大阪ガスネットワークが対応することは、法令で定められています。

これは、どの小売事業者と契約しているお宅でも共通です。

つまり大阪ガス以外の小売事業者と契約しているお宅であったとしても、緊急時には大阪ガスネットワークが対応するのです。

小売事業と導管事業の役割を明確に分けることで、新しい小売会社が参入しやすくしているのです。同時に消費者が安心して新都市ガス会社に変更できるようにしています。

大阪ガスネットワークエリアで都市ガスを新たに引き込みたい方

都市ガスの引き込みなど、ガス工事を行うのも一般ガス導管事業者の大事な役割です。

新たに引き込むとは、例えば次のような場合です。

• 新築住宅を建てる
• プロパンガスやオール電化から都市ガスに変更する

大阪ガスネットワーク管内の物件に都市ガスを新たに引き込みたい方は、連絡して見積もりを取りましょう。新規引き込みだけでなく、増改築に伴うガス管延伸工事やガス栓の増設なども同様に大阪ガスネットワークが担当します。

都市ガスを引き込むためには、導管が敷設されていることが条件です。当然ながら導管が届いていない建物に都市ガスを引き込むことはできません。

都市ガス引き込み工事は有料

都市ガスを新たに引き込むのは、有償工事になります。

ガス管の長さなど、大阪ガスネットワークの規定に応じて費用を支払わなければなりません。

都市ガスは公共サービスなので、「キャンペーン中で工事費用を割引する」など特定の顧客のみ特別扱いすることが基本的に禁じられています。

都市ガスの引き込み工事は、一般的に10～20万円程度の工事費用が必要です。大阪ガスネットワークの引き込み工事の平均費用は、111350円とされています。

開栓時点検や定期点検を行うのは大阪ガスネットワーク

都市ガスを安全に利用できるよう、点検をするのも大阪ガスネットワークの役割です。

都市ガスを新たに使用開始する開栓時には、点検が義務付けられています。また現在都市ガスを利用中のお宅も、法令に定められた頻度で点検しなければなりません。

一般家庭であれば、点検の頻度は4年に一度です。

点検作業は、ガス機器の動作確認も含まれるので、通常は作業員が宅内に入ります。

ガスは人体に害を及ぼす有毒な物質です。安全に使用するためにも必ず点検を受けましょう。参照：大阪ガスネットワーク・ガス設備調査

大阪ガスネットワークの都市ガス料金

大阪ガスネットワークは、消費者と直接契約を結ぶ小売事業者ではないので、一般消費者に向けた都市ガス料金は存在していません。

消費者の皆さんは、「大阪ガスネットワークエリアに参入している小売事業者」の中から契約を結ぶ小売事業者を選ぶことになります。

「関西電力送配電⇒関西電力」のように、第一候補に挙げられるのは、大阪ガスネットワークの親会社である大阪ガスです。

大阪ガスのホームページ上で、都市ガスの値段が公表されています。⇒大阪ガス・都市ガス料金

すでに上記している通り、都市ガス小売事業は自由化されています。つまり大阪ガス以外の都市ガス会社と契約することもできます。一般的には、新都市ガス会社の方が大阪ガスよりも割安になるように設定されています。

都市ガス料金を少しでも安く抑えたい方は、新都市ガス会社との契約を検討しましょう。⇒大阪ガスネットワークエリアの新都市ガス会社

大阪ガスネットワークの電気料金

大阪ガスネットワークは小売事業者ではないので、消費者に向けた電気を販売していません。

大阪ガスネットワーク導管エリアの電気は、一部を除き関西電力送配電管轄です。関西電力をはじめ、参入している電力会社の中から選ぶことができます。

例えばミツウロコの都市ガスと電気を契約するのであれば、ガスと電気セットで月額100円の割引が適用できます。参照：ミツウロコの都市ガスと電気セット

大阪ガスネットワークに関するQ＆A

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