東京ガスは10月23日時点での電気の契約申込数が100万165件となったことを発表しました。同社は2016年4月の電力自由化後、2年間の目標件数を100万件と設定しており、5ヶ月前倒しでの目標達成となりました。
これにより顧客数で沖縄電力を抜き、電力業界で第10位にまでのぼっています。更に2020年度の目標を220万件と設定し、今後サービスの拡充を進めていく方針です。

東京ガスは、2016年4月の自由化に先駆けて、1月から先行受付を開始しました。当初の3ヶ月で申し込み件数は20万件を超え、その後も1日につき1300件というハイペースで顧客数を増やし続け、今回の100万件到達を達成しています。
東京ガスが地盤としている東京都は人口密集地であることを踏まえても、相当な勢いで顧客を獲得してきたと言えるでしょう。

一方で本業とも言うべき都市ガス小売り事業に関しては、2017年4月に自由化されて以降、東京ガスが失った都市ガスの顧客数は、およそ8万6212件となっています。自由化されてから半年ほど経過した時点で9万件弱という結果ですので、今のところは失った契約よりも、獲得した契約の方が圧倒的に上回りそうな状況です。東京ガスにとっては、全体的に好調であるといえるでしょう。
これは、電力よりも都市ガスの方が参入に関する敷居が高いことが要因であり、失った顧客のうちのほとんどは、ニチガスと東京電力の2社による切り替えだと見られます。

今後都市ガス小売り市場がどこまで活性化するか、そして電力・都市ガスともに消費者にとって魅力的なサービスプランを提供できるかどうかがポイントとなるでしょう。