松江市の都市ガスが民営化へ 2024年に譲渡先企業を募集

島根県松江市の上定市長は、8月2日の定例記者会見で、公営ガス事業を民間譲渡し、民営化することを明らかにしました。

2024年に譲渡先企業を募集、25年4月に譲渡先を決定する予定。

現在、松江市内の都市ガス事業は、松江市ガス局による公営ガスが供給されています。2023年3月末時点の顧客件数は12145件となっています。

2012年には、13941件だった顧客数が20年以上減少を続けている状況。これは人口減少やオール電化の台頭などが原因となっています。

顧客数が減少する一方で、ガス管老朽化などインフラの更新や維持費用は、増加する可能性があります。

このままでは、事業として採算が合わなくなってしまう可能性が高いという判断です。

また都市ガス・電力の小売事業が自由化されたことも影響しています。

民間事業者が都市ガスと電気などのセット販売を積極的に進める一方で、公営事業者は法令によりガス以外の販売を行うことが禁じられています。

例えば新築住宅を建築予定の方に対して、「オール電化ではなく、都市ガスを使いましょう」とアプローチする手段に乏しく、顧客数を増やすことが実質的に難しいのです。

他地域では「ガスと電気セットで契約すると割引がある、松江市ではそれができない」となると、市民の満足度を上げることも難しいでしょう。

上定市長はこれらを踏まえ「安全安心な都市ガス事業を継続すると同時に、ニーズに基づくサービス提供や地域活性への貢献を果たすためには経営形態の変更が必要との考えに至った」としています。

松江市は今後、市議会9月定例会に「松江市ガス事業譲渡先選定委員会」の設置に向けた条例案や、準備経費の補正予算案などの関係議案を提出する予定。

2024年に選定委員会を設置、譲渡先企業に求めるガス料金や、上と価格などの募集要項を検討し、同年中に譲渡先企業を募集開始する。

2025年4月に譲渡先を決定し、業務の引き続きを行う予定。事業譲渡時期は未定としています。

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