西部ガスは11月22日、生活排水由来のカーボンフリー水素を、油山研修所(福岡市城南区)の純水素型燃料電池(東芝エネルギーシステムズ製、発電出力0.7kw)の燃料として活用する取り組みを始めました。
発電した電気は、同研修所で使用し、排熱は施設所内の給湯の一部として利用します。西部ガスが自ら水素を活用し、水素の利用拡大に繋げていく考え。
下水由来のカーボンフリー水素は、福岡市水素ステーションで製造されています。この水素ステーションは、福岡市の下水処理施設「中部水処理センター」の一角にあり、下水汚泥の減容工程で発生する、主成分がメタンのバイオガスを改質して水素を製造しています。
国の実証事業で整備された後、福岡市が買い取った形。同市は、西部ガス、三菱化工機、豊田通商、西日本プラント工業、正興電機製作所とともに有限責任事業組合「福岡市グリーン水素活用推進協議会」を設立。同協議会が商用水素ステーションとして9月から運営しています。
下水由来のカーボンフリー水素を販売する水素ステーションは、国内初となります。
同センターには、日量30万㎥の下水処理能力があり、同水素ステーションでは、日量約3300ノルマル㎥(燃料電池自動車約60台分)の水素を製造可能。
これまでは、燃料電池自動車向けに供給していましたが、今回水素ステーション側の供給体制が整ったことから、ボンベを用いた水素の出荷を開始しました。ボンベやカードルに水素を充てんして出荷する設備は、実証の段階から備えられていました。
燃料電池自動車に充てんする水素は、1キロあたり税込み1210円ですが、ボンベ・カードルでの販売価格は非公表とされています。
ここで作られたカーボンフリー水素を油山研修所に輸送することになります。
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