経済産業省は導管事業者の報告に基づく平成30年3月31日時点の切り替え申込数を公表しました。
2017年4月に都市ガス小売事業が全面自由化されて以降、全国の累計切り替え申込数は84万2061件となりました。
地域別では、近畿が39万1239件で最多、続いて関東が27万3180件、中部が12万2149件、九州・沖縄が5万5493件という結果になりました。
北海道、東北、中国、四国地方においては、未だ参入事業者が現れていない状況が続いており、0件となっています。
全体的に近畿地方では、関西電力が顧客獲得に向けて大阪ガスへの攻勢を強めるなど積極的な姿勢が見られたほか、関東地方ではLPガス大手のニチガスや東京電力エナジーパートナーがテレビCMを展開するなど獲得に向けた展開を見せました。ただ一方では、参入する企業が未だ現れない地域もあり、一般消費者に対する認知度は依然として低い状態であると言えるでしょう。
自由化2年目に入り、様子見をしていた各企業がどのような動静となるのかが注目されます。また現行の仕組みでは、新規に参入する事業者のハードルが高い上に、顧客を獲得したとしても大きな利益を生むことが難しい状態となっています。経済産業省が今後どのような方針を打ち出すのかが重要なポイントとなるでしょう。