LNGスポット価格が2倍以上に値上がっています。背景には中国での需要の増加による積極的な調達、冬の季節需要の増加などが指摘されています。
冬の季節需要は間もなく終了しますが、原油相場は高値を維持する展開が予想されるため、LNG市場もしばらくは高値が継続されると予想されます。

極東アジアに到着するスポットLNG価格は18日、100万BTU(イギリス熱量単位)当たり11.88ドルにまで上昇しました。昨年6月頃までは5ドル前後で推移を続けていましたが、ここ半年で2倍以上に値上がりしています。この価格は2017年11月以来、3年ぶりの高値水準となります。高値となった要因としては、季節需要と中国のスポット調達の増加が考えられます。中国では、大気汚染対策の一環として石炭から天然ガスへの燃料転換を推進している状況、LNG輸入量が昨年よりも40%程度増加しています。

日本国内の都市ガス価格は通常、原料調整費という名目で毎月価格を上下させます。この影響を受けて、国内の都市ガス販売価格もしばらくは値上がりする傾向が続くと考えられるでしょう。