京葉ガスは12月28日、グリーンファイナンス・フレームワークを策定しました。同時にグリーンローンによる資金調達を実施したと発表しています。
- 「グリーンファイナンス」とは、環境問題に配慮した事業に使途を限定して資金調達するファイナンスを指します。
- 「フレームワーク」とは、方針・意思などの意味合いがあります。
つまりグリーンファイナンス・フレームワークとは、「環境改善効果のある事業」に限定して資金調達の方針を定めたものを指しています。
京葉ガス独自の言葉ではなく、近年では大企業間で広く利用されています。
京葉ガスにおいては、2021年に「低炭素・脱炭素社会への貢献」を重点戦略の一つに定めています。また今年4月には「カーボンニュートラルチャレンジ2050」を策定し、2030年における数値目標として、二酸化炭素削減貢献量80万トン、カーボンフリー電源取扱量30万キロワットを掲げています。
温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出量を削減するためには、節ガスや節電をするのみでは限界があります。
企業が活動するには、最新の機器を導入するなどして次世代エネルギーに切り替えることや、エネルギーを生み出す工程を高効率化することにより排出量を減らす取り組みをすることが一般的です。
このような取り組みは、必要となる資金が莫大であるため、グリーンローンを使用して資金調達をした形です。
グリーンローンとは、企業などの団体が環境問題に対する取り組みに要する資金を調達するために用意されている融資です。
グリーンローンを利用することにより、比較的好条件で融資を受けることができるほか、「グリーンローンを利用して環境問題に取り組んでいる」、つまり「当社は積極的に環境問題に取り組んでいる」ということ自体を対外的にアピールする効果が得られます。
今回京葉ガスが策定したグリーンファイナンス・フレームワークでは、
- 調達資金の使途
- プロジェクトの評価および選定のプロセス
- 調達資金の管理
- レポーティング
この4項目について指針を示しています。
また実態が見えづらい環境問題に関しては、第三者による評価が重要になります。
京葉ガスによると、今回のフレームワークの適合性評価については、第三者評価機関である株式会社日本格付研究所(JCR)より、「JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価」の最上位である「Green1(F)」の評価を得ているとしています。
今回京葉ガスが利用したグリーンローンの概要は、以下の通りです。
- 実行日:2022年12月28日
- 融資期間:15年
- 資金用途:再生可能エネルギー事業への出資(太陽光発電設備:岩手県一関市)
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