西部ガスってどんな会社？都市ガス供給エリアや開栓申し込みについて解説

西部ガスは、福岡県を中心に九州北部で都市ガスを供給しているエネルギー事業者。

日本の都市ガス4大事業者に数えられる大手企業です。このページでは、西部ガスについて解説しています。

西部ガスとは？

西部ガスの歴史は、日本にガスが普及し始めた明治時代まで遡ります。

当時設立された長崎瓦斯や博多瓦斯などが、現在の西部ガスの源流になっています。その後、1930年（昭和5年）に西部瓦斯が設立されたのが、現在の西部ガスの始まりです。

2021年には、組織再編で持ち株会社制へと移行、西部ガス⇒西部ガスホールディングスへ名称変更しました。現在ガス供給を行っている西部ガスは、2020年に改めて設立されています。（事業開始は2021年4月の組織改編時）

本社は福岡市博多区、資本金は4.9億円です。

西部ガスは、都市ガスの供給・販売をはじめ、付随する導管の敷設や緊急時対応などを行う企業です。

西部ガスの主な事業内容

1. 都市ガスの製造、供給、販売
2. 液化天然ガスの販売
3. ガス機械器具の製作、販売、設置及びこれに関する建設工事

西部ガス以外の4大都市ガス事業者は？

西部ガスは、都市ガスの大手4社に数えられる企業。東京ガス・大阪ガス・東邦ガスに次ぎ、国内で4番目の事業規模を誇ります。

西部ガス以外の3社は、小売事業と導管事業を分社しています。

「顧客と契約を結び都市ガスを販売する役割」と「都市ガス導管の敷設や保守管理を行う役割」を違う会社が担当しているのです。例）「小売事業：東京ガス」「導管事業：東京ガスネットワーク」

これは都市ガス小売事業自由化に伴う措置で、小売と導管事業を分離することで、自社に有利な事業展開になることを阻止し公平性を保っているのです。

西部ガスは現在まで導管事業を分離していないのですが、新たに導管部門の会社を設立する可能性はあるでしょう。

西部ガスホールディングスと佐世保・長崎・熊本

西部ガスグループは、2021年に新体制へ移行しました。新体制では、西部ガスホールディングスを持ち株会社として、その傘下に西部ガスを始めとしたグループ会社を配置しています。

子会社の中で、「西部ガス熊本」「西部ガス長崎」「西部ガス佐世保」のように、西部ガスと同じく都市ガスを販売する企業があります。

西部ガスグループは、地域によって都市ガスの小売事業者を分社しているのです。

母体は同じなのですが、それぞれ異なる料金プランやキャンペーンを展開するなど、サービス内容が異なります。またこれら3社は、都市ガスだけでなく、プロパンガスも販売しています。

グループ内で小売事業者を地域によって分社しているのは、大手では西部ガスのみです。

西部ガス熊本・長崎・佐世保とは？

熊本・長崎・佐世保とそれぞれ違う会社を置いた理由について西部ガスは、

• 地域特性に応じた効率的な事業運営
• 地域に根差した事業体制を構築

を理由としています。

福岡市に本社を構える西部ガスが全体を管轄するよりも、会社を分けてそれぞれが独立して判断を下した方が良いと考えたのです。

西部ガスグループで都市ガスを販売しているのは、上記の4社だけではなく、他に島原Gエナジー、久留米ガス、大牟田ガスなどがあります。

西部ガスの都市ガス供給エリア

西部ガスは、福岡県・長崎県・熊本県を供給エリアとしています。

供給エリアとは、つまり都市ガス導管を整備した区域です。

西部ガスエリアの都市ガス申し込み

都市ガスの小売事業は、2017年4月に自由化されました。

西部ガスエリアにお住まいの都市ガス利用者は、参入している小売事業者の中から契約を結ぶ会社を選択できます。

西部ガスも小売事業者の一つですが、自由化されたことで他の都市ガス会社を選べるようになっています。

ガス・電気代を安く抑えたい方は、新都市ガスへの乗り換えを検討しましょう。

西部ガス管内の都市ガス小売事業者

2025年1月更新

西部ガスエリアに引越しする方・開栓申し込み

これから西部ガスエリアの都市ガス物件に引越しする方は、参入している小売事業者の中から選んで契約できます。

ただし新都市ガス会社によっては、開栓予約を受け付けていないこともあります。また新都市ガス会社で開栓するには、日程に余裕がなければなりません。

急ぎで都市ガスを利用開始したい方は、西部ガスで開栓してから乗り換えを検討しましょう。⇒西部ガス・使用開始申し込み

以下は、このページから開栓手続きができる新都市ガス会社です。

西部ガスの解約・閉栓手続き

西部ガスをご利用中の方が引越しなどでガスを使用しなくなる場合には、解約手続きが必要です。

できる限り日程に余裕を持って解約の連絡をしましょう。

西部ガスから新都市ガス会社に変更している方が解約する場合は、西部ガスではなく契約を結んでいる新都市ガス会社に連絡が必要です。

西部ガスへの問い合わせ

西部ガスへの問い合わせは、こちらからご連絡ください。

• 引越しの手続き
• プロパンガスから都市ガスへの切り替え
• 都市ガスに関するトラブルが発生したとき
• 道路上の埋設管工事などに関する照会・調査
• お客様の敷地内での工事依頼・問い合わせ
• ガス管の増設や移設・切断の申し込みなど

西部ガス・緊急時の連絡先電話番号

ガス漏れや地震・火災など、都市ガスに関するトラブルが起こった際、対応するのは西部ガスです。

• ガス臭い（ガス漏れ）
• ガス警報器が作動した
• ガスが出ない
• 地震や火災など災害の発生

西部ガスの供給エリア内で、都市ガスの事故や災害などが起こった際には、同社に通報しましょう。

西部ガスは、365日・24時間体制で緊急出動の体制を整えています。

新都市ガス会社に変更しているお宅でガス事故が起きたら？

緊急時の対応を西部ガス（導管事業者）が対応することは、法令で定められています。

これは、どの小売事業者と契約しているお宅でも共通です。

つまり西部ガス以外の小売事業者と契約しているお宅であったとしても、緊急時には西部ガスが対応するのです。

小売事業と導管事業の役割を明確に分けることで、新しい小売会社が参入しやすくしているのです。同時に消費者が安心して新都市ガス会社に変更できるようにしています。

西部ガスエリアで都市ガスを新たに引き込みたい方

都市ガスの引き込みなど、ガス工事を行うのも一般ガス導管事業者の大事な役割です。

新たに引き込むとは、例えば次のような場合です。

• 新築住宅を建てる
• プロパンガスやオール電化から都市ガスに変更する

西部ガス管内の物件に都市ガスを新たに引き込みたい方は、連絡して見積もりを取りましょう。新規引き込みだけでなく、増改築に伴うガス管延伸工事やガス栓の増設なども同様に西部ガスが担当します。

都市ガスを引き込むためには、導管が敷設されていることが条件です。当然ながら導管が届いていない建物に都市ガスを引き込むことはできません。

都市ガス引き込み工事は有料

都市ガスを新たに引き込むのは、有償工事になります。

ガス管の長さなど、西部ガスの規定に応じて費用を支払わなければなりません。

都市ガスは公共サービスなので、「キャンペーン中で工事費用を割引する」など特定の顧客のみ特別扱いすることが基本的に禁じられています。

都市ガスの引き込み工事は、一般的に10～20万円程度の工事費用が必要です。西部ガスの場合は安めで、82547円が平均の引き込み工事費用です。

西部ガスの開栓時と定期点検

都市ガスを安全に利用できるよう、点検作業をするのも西部ガスの役割です。

都市ガスを新たに使用開始する際の開栓作業時には、点検作業が義務付けられています。また現在都市ガスを利用中のお宅も、法令に定められた頻度で点検しなければなりません。

一般家庭であれば、点検の頻度は4年に一度です。

点検作業は、ガス機器の動作確認も含まれるので、通常は作業員が宅内に入ります。

ガスは人体に害を及ぼす有毒な物質です。安全に使用するためにも必ず点検を受けましょう。参照：西部ガス・ガス設備の安全点検

西部ガスの怪しい点検や工事がある？

近年では、ガスの点検や工事などを装った強盗などの犯罪が発生しています。

「西部ガス」でネット検索すると「怪しい」というキーワードが候補に挙がることがあります。

もちろん西部ガスが怪しい企業ということは一切ありません。西部ガスを装ったメールや訪問が発生しているためだと考えられます。

もしも西部ガスの名でメール・電話・訪問・チラシで点検やガス工事などのお知らせを受けた場合には、十分に注意した上で対処しましょう。

西部ガスの都市ガス料金

西部ガスの料金は、使用するガス機器やガス使用量によって基本料金や従量単価が異なります。

西部ガスのホームページ上で、都市ガスの値段が公表されています。⇒西部ガス・都市ガス料金プラン

すでに上記している通り、都市ガス小売事業は自由化されています。つまり西部ガス以外の都市ガス会社と契約することもできます。

一般的には、新都市ガス会社の方が西部ガスよりも割安になるように設定されていますが、申し込み前に確認することが重要です。

都市ガス料金を少しでも安く抑えたい方は、新都市ガス会社との契約を検討しましょう。⇒西部ガスエリアの新都市ガス会社

西部ガスの電気料金

西部ガスの主力事業は都市ガスの販売ですが、同時に電気の小売も行っています。

西部ガスの電気料金もホームページ上で公開されているので、気になる方はチェックしましょう。参照：西部ガスの電力料金

また電力の小売事業も都市ガスと同じく自由化されています。

第一候補となるのは九州電力ですが、西部ガスなど参入している電力会社の中から選ぶことができます。

例えばミツウロコの都市ガスと電気を契約するのであれば、ガスと電気セットで月額100円の割引が適用できます。参照：ミツウロコの都市ガスと電気セット

西部ガスに関するQ＆A

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